Start 2000 / オルガン連続演奏会W
後援:ドイツ連邦共和国大使館 |
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lごあいさつ 歌のあなたが、なぜパイプオルガン?・・・・・・多分、風=気息だからかしら?オルガン声楽が似ていると思ったことはなかったけれど、元はオルガノというラテン語であるオルガンは、道具・手段・器官という意味と聞くと、まさしく納得。声は伝達の道具であり、発声は手段です。例えば、ドイツ語で「快いオルガン」という言い方があります。感じの良い声ということ。オルガンは神の道具とも言うそうです。建物の天井から降ってくるように響く音は神の声。宗派を超えて、「一時的な神頼み」への答も上から聞こえてくるような気がします。そんな声に引っ張られて(?)三年坂を越え、第4回を迎えました。ご協力いただいている方々、リピータ会員の皆様、ありがとう。そして、初めてのご来会者のご期待の声に励まされおります。 本日は、パイプオルガンの多彩な響きの中で、豊かに心のコミュニケーションが広がりますように。 パイプオルガンを楽しむ会 |
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lプロフィール |
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lプログラム
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lプログラムノート D. ブクスフーデ (1637-1707) バッハ以前の北ドイツ最高のオルガニスト・作曲家である。北ドイツのオルガニストにとって最も栄誉とされるリュベック市聖マリア教会のオルガニストでもあった。この作曲家の重要な作品「前奏曲 ニ短調」は、多様な形式の組み立てである。つまり、前奏曲、フーガ、叙唱、フーガ、そしてコーダと続く。「神はわが堅き砦」は、ドイツでは大変知られた賛美歌である。装飾されたメロディが明確に浮き彫りにされる。「トッカータ ニ短調」は、実に対照的な部材から成り立つ。この曲では、たくさんのレジストのコンビネーションが設定される。 J.S. バッハ (1685-1750) 「イエスはわが喜び」はポピュラーである。カンタータ147番「心と口と行いと生命」から出ている賛美歌で、オルガン用に作曲されたものではない。バッハは、シェメッリという出版社に対して、多くのオルガン伴奏付き独唱曲を作曲したとされる。二つのメロディ「イエス、わが慰めと生命よ」と「立ち上がれ、わが心、喜びと共に」は、その中の曲である。 M. レーガー (1873-1916) 絶対音楽的な性格が強く、音の厳格な構成を追及した作曲家である。「序曲とパッサカリア ニ短調」は、オルガンをフルに働かせて始まる。パッサカリアは、バスのテーマがずっと繰り返される曲である。 E. グリーク (1843-1907) ノルウェー音楽の代表者として、スカンディナビア民族の精神を作品の中心に据えた作曲家である。イプセンの戯曲による「ペールギュント組曲」はオーケストラ作品だが、オルガン演奏に適している。実にメロディックであり、舞踏の要素もあり、耳に受ける感銘は大きい。[シュテンダー編曲] L. ヴィエルヌ (1870-1937) 全盲であったが様々な音楽作品を手掛け、特にオルガン音楽に力を入れた。パリ、ノートルダム寺院のオルガニストでもあった。彼は「ウェストミンスターの鐘」に、かの有名なウェストミンスター、ロンドンのビッグベンの時報を、卓越した方法で組み込んだ。 C. アイヴス (1874-1954) 自由気ままな作曲家として知られる。バンドリーダーの父より影響を受け、保険業の傍ら作曲にいそしむ。大胆な手法で独創性に満ちた音楽は、第2次大戦後ようやく認められた。「アメリカ変奏曲」は、一部ダンスの要素を取り入れている。テーマは、アメリカでは賛美歌としてよく知られる。 E. エルガー (1857-1934) 教会オルガニストだった父親の影響で、独学で作曲と演奏を修得。バーセル(バッハより古い作曲家)以後、自国の大作曲家を輩出していなかったイギリス作曲界の中興の祖と言える。行進曲「威風堂々」は、イギリスでは最もポピュラーな音楽とされる。アメリカでは、学校、特に大学の卒業式で学生が行進するとき必ずと言っていいほどこの曲が流される。日本でもなじみ深い曲である。賛美のように響く二つの部分は、気分をさわやかに、そして厳粛にしてくれる。[レマーレ編曲] L.v. ベートーヴェン (1770-1837) 第9交響曲の「喜びの頌歌」は、ご存じのとおり本来合唱とオーケストラに作曲されたものであり、日本では年末となると欠かせない季節の音楽でもある。。そのいかにも耳慣れた作品のオルガン・バージョンは新鮮で、耳に稀有で刺激的な感覚をもたらすであろう。[シュテンダー編曲] |
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lプログラムノート M-A. シャルパンティエ (1634-1704) 絵画の修行に行ったイタリアで刺激を受けて作曲家になった。「洗練された音楽表現」と表される。祝祭的な「テ・デウム前奏曲」は、元来オーケストラとトランペットのために作曲された。音響の点から、実に良くオルガンに合う。[ロースソーン編曲] D. ブクスフーデ (1637-1707) 「トッカータ ヘ長調」は、リュベック市が誇る作曲家の大変卓越した作品である。たくさんの異なった響きの広がりが多様な変化を作り出す。フーガは、芸術的に工夫されたテーマで構成されている。賛美歌「今ぞ、我ら、聖なる魂を請い願う」では、手鍵盤上で浮き彫りにされる一つの独立した装飾的なメロディが提示される。ファンファーレのように始まる「前奏曲 ニ長調」は多くの部分から成り、中間部はフーガで形作られる。 J.S. バッハ (1685-1750) 「主イエス・キリストよ、我らに目を向けよ」は、音響的に異なった二つの編曲がなされている。最初の楽曲はソロのレジスタで演奏される(独奏)一方、二曲目はオルガンの豊かな動きで響き始める。「パッサカリア ハ短調」は、バッハの重要な作品群に入る。最初にペダルで8小節のテーマが提示される。そのテーマが、フーガ形式で旋律的また和声的な展開へ、まさしく豊かな変奏として構築されていく。アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳は、恐らく家族の楽しみのために妻に贈ったもので、小品やいくつかの曲の断片が含まれる。「汝、わがそばに」は、その中のソプラノとオルガンのための歌である。 C. フランク (1822-1890) フランクは、オルガニストまた作曲家としてパリで活動した。「コラール第3番 イ短調」の土台は、独創的なメロディラインが構成している。楽曲は、実に理解しやすくできている。叙情的なアダージョ部分が、締めくくりに向かって賛美するように高揚していく。 J. アラン (1911-1940) 「リタニ」は、連祷(司祭と会衆の交互唱)のような型がテーマとして全体を支配している。まず一声で始まり、そのテーマは常に繰り返されながら、見事なクライマックスへと導かれる。 D. ボージョア (1941-) 心和む「セレナーデ作品22」は、普段余り使われない変拍子(例えば8分の11拍子とか)によって、実に自由気ままな印象を与える。 R. ワグナー (1685-1750) 「夕星の歌」は、オペラ「タンホイザー」の三幕でバリトンによって歌われ、短くもその美しさから単独でも知られている。オルガン編曲は、楽曲の持つ瞑想的な性格を極めてよく伝えている。[レマーレ編曲] L.v. ベートーヴェン (1770-1837) 「交響曲第1番」の終曲は、オルガン編曲を通じて音響の上で全く新しい印象をもたらし、オーケストラでの演奏とはまったく別の表情を見せる。[シュテンダー編曲] |
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